【シンガポールで習い事】初めてのピアノー「プレリーディング」で楽しく音楽の土台作りを

「子どもにピアノを習わせたいけど、まだ小さくて楽譜が読めるか心配…」そんなお声を、よくいただきます。
楽譜がすらすら読めるようになるために、シンガポールの幼児音楽教室Orchard Music Academy(OMA)、プロハープ奏者・代表の朝永侑子が担当する“幼児音楽教室”ではソルフェージュを。ピアノ講師、藤本すみれが担当する“ピアノ導入”ではプレリーディングを導入しています。
どちらも、音を読むという目的のアプローチは共通しています。今回は、プレリーディングはどんな練習法なのかを、藤本すみれ先生にインタビューしながら、詳しく説明していきたいと思います。
ピアノ導入クラスで取り入れている「プレリーディング」とは?
「プレリーディング」とは、ピアノや音楽の導入教育で使われる学習法で、五線譜(通常の楽譜)をいきなり読むのではなく、音の高さ・リズム・指番号だけで書かれたシンプルな楽譜からスタートする方法です。

楽譜を読もうとすると、年齢が低いほど、どうしてもストレスが生まれやすいのです。でもプレリーディングなら、「数字(指番号)を見ながら鍵盤を押す」という、ぐっとシンプルな体験から入れるんです。
プレリーディングで育まれる3つの力
美しく表現するための身体(指)の使い方
子どもの手はまだ小さく、発達の途中です。そのため、5本の指をそれぞれ独立して動かすことは、大人が思う以上に難しいことです。プレリーディングでは、段階的に指の動きを経験しながら、最終的には左右5本の指をバランスよく使えるよう導いていきます。また、演奏に欠かせない手首の柔軟な動きや、指先で鍵盤をコントロールする感覚も、音楽を楽しむ活動の中で自然に育まれます。本来の五線譜へ進む頃には、譜読みだけでなく、美しい音を奏でるための基本的な手の使い方も、いつの間にか身についています。
楽譜を読む土台
プレリーディングは「楽譜を読む練習の前の練習」。左から右へ、音が上がったり下がったりする流れを目で追う習慣が、後に五線譜を読む力の根っこになります。ピアノを始めたばかりのお子さまにとって、楽譜を見ながら演奏することは意外と難しいものです。どうしても動く指に目が向いてしまい、今どこを弾いているのかを楽譜上で見失ってしまうことがあります。プレリーディングでは、演奏しながら楽譜を目で追う習慣を無理なく身につけることができます。この積み重ねが、将来、自分の力で楽譜を読み、新しい曲を理解しながら演奏する力へとつながっていきます。
調性を感じる喜び
調性感とは、ある音楽を聴いたときに「この曲はどの音が中心か」を感じ取る感覚のこと。たとえばハ長調の曲を聴くと、ドの音に「落ち着く感じ」を覚える—この感覚が調性感と言います。プレリーディングは、指番号で弾くので、黒鍵白鍵関係なく、ポジションを決めたら鍵盤のどこでも弾くことが出来ます。つまり、ドからスタートするハ長調に縛られず、様々な調性で弾くことができます。
講師との連弾で、その曲の調性感が更に際立ち、子ども達の想像力、曲への理解を一層深めることができます。実際、ピラの導入クラスで、小1の女の子(ピアノ学び直しのお子様)が、黒鍵で弾く曲(変ト長調)に伴奏をつけたら、「わ〜きれい〜!」という言葉を伝えてくれました。調性を感じる、ということは、まさにこのことです。
【実例】プレリーディングから始めて、NYの難関音楽幼稚園へ
シンガポールに来られる前、ニューヨークでピアノの先生をされていたすみれ先生。教え子さんがプレリーディングを習って、どのように成長したかを伺いました。

ニューヨークの元生徒さんは、「音楽を純粋に楽しみたい」という気持ちからピアノを始めた、楽器未経験のお子さまでした。
ところがプレリーディングの学びが進むうち、音楽学校附属幼稚園を受験するまでに、気持ちが大きく変わっていきました。
プレリーディングは、導入期であっても、楽譜を読むことに徹底して向き合う学習法です。指番号とリズムさえ読めれば、両手奏も複雑なリズムも自分で弾けるようになります。NYで教えていた生徒さんも、その喜びが、楽譜への興味をぐんぐん育て、家でも自発的に練習し、新しい曲も自分で譜読みしてくる子に成長しました。
プレリーディングとソルフェージュの共通点と違い
どちらも「楽器を弾く前・弾きながら音楽の読み書き力を育てる」という目的において共通しています。違いは、アプローチの入口です。
プレリーディング(ピアノ導入クラスで導入)
- ピアノという楽器と一緒に学ぶ、楽譜読みの最初のステップ
- 指番号・リズムから入ることで、挫折感なく音楽の楽しさを体験
- 「目・頭・指」を同時に動かす経験が後の楽譜読みに直結する
どちらのアプローチも、「音楽を読む力」をお子さまの負担にしないよう丁寧に段階を踏んでいる点が共通しています。OMAでは、お子さまの年齢や経験に合わせて、最適なクラスをご提案しています。
教材に書いてある星の色と高低を見ながら弾く練習
ソルフェージュ(幼児音楽基礎クラスで導入)
- 楽器を持たずに「聴く(聴音)・読む(読譜・聴音)・歌う(視唱・模唱)」力を独立して育てる
- 音符・リズムを五感で認識する土台を作る
- OMAでは0歳から取り入れており、楽器学習の準備としても最適
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